平成29年度補正「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援」補助金の対象事業は、「中小企業・小規模事業者が取り組む生産性向上に資する革新的サービス開発・試作品開発。生産性プロセスの改善を行うための設備投資等」とされています。
生産性向上とは、具体的にどのような指標となるのか、改めて確認したところ、平成27年1月(28年2月改訂)に経済産業省が「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン」を発表していました。
ガイドラインによると、「生産性」とは正確にいうと、「労働生産性」を指します。さらに労働生産性とは「1人当たりの付加価値額」のことをいいます。
1人当たりの付加価値額の計算式
=(営業利益+人件費+減価償却費)÷従業員数(もしくは労働時間数)
①労働生産性の向上…提供するサービスの価値を増大させる(売上げ向上)
②効率の向上…時間や工程の短縮(コスト削減)
付加価値の向上 |
(1)新規顧客層への展開 (2)商圏の拡大 (3)独自性・独創性の発揮 (4)ブランド力の強化 (5)顧客満足度の向上 (6)価値や品質の見える化 (7)機能分化・連携 (8)IT利活用(付加価値向上に繋がる利活用)
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効率の向上 |
(9)サービス提供プロセスの改善 (10)IT利活用(効率化に繋げるための利活用)
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新規設備を導入することにより、上記表の(1)~(10)のいずれかに該当することができれば、ものづくり補助金の対象事業となります。
ものづくり補助金は、製造業だけではなく、建設業から小売業などあらゆる業種が対象となりえます。
補助金の申請書類とは、自社の事業計画そのものです。そのためには、自社の現在の業務内容を棚卸し、強み、弱み等を明確化した上で今後の経営ビジョンを描きます。その経営ビジョンを達成するために、新規投入する設備が必要だ!ということを具体的かつ現実的に訴えることができれば、採択率が上がるものと私は考えています。
以下の表は次回公募される、ものづくり補助金の申請区分です。
対象経費の区分 |
補助上限額 (補助下限額) |
補助率 |
1.企業間データ活用型 機械装置費、技術導入費、運搬費、専門家経費、クラウド利用費 |
1,000万円 (100万円) |
3分の2 |
2.一般型 機械装置費、技術導入費、運搬費、専門家経費、クラウド利用費 |
1,000万円 (100万円) |
2分の1 |
3.小規模型 機械装置費、原材料費、技術導入費、外注加工費、委託費、知的財産権等関連経費、運搬費、専門家経費、クラウド利用費 |
500万円 (100万円) |
小規模事業者 3分の2 |
その他 2分の1 |
申請区分の具体的要件は、公募要領が発表されなければわかりません。企業間データはおそらく「ビッグデータ」や「IoT」などがキーワードになるものと思われます。
一般型はおそらく従来通りの申請区分でしょう。まだわかりませんが、経営力向上計画や先端設備等導入計画の認定も、審査の加点対象になる可能性もあります。
事前にこれらの計画の認定について下調べしておくことも必要だと思います。
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