建設業許可取得の要件を満たしていない場合

当事務所にお問合せいただいた段階では、建設業許可を取得するための要件を満たしているかどうか、判断できていない事業者様も多くおられます。あるいは、要件を満たしていると思っていても、行政書士が確認した場合、許可の申請が難しいと判断せざるを得ない場合もあります。そのような場合、当事務所にできることはただ一つ-。

 

建設業許可要件を満たすためのアドバイスをすること

 

です。アドバイスをした結果、すぐに対応できることもあれば、できないこともあると思います。当事務所の実績の中には、アドバイスをした後、数カ月または数年して許可要件を満たし、建設業許可の取得を依頼していただいた事業者もあります。

ですので、遠慮なく当事務所にご相談ください。事業者様が気付かなかった観点からアドバイスできる場合があります。

許可要件を満たしていない事例

専任技術者の実務経験が10年に満たない

 

専任技術者(専技)となる人が法定の建設系資格を有していない場合、10年間の実務経験を証明する必要があります。

例えば個人事業主が10年間の実務経験を証明しようとする場合、直近10年以内に雇用されていた場合は、雇用主の証明が必要となります。個人事業主を10年以上継続していた方であれば、10年間分の確定申告書類と契約書、発注書・請書等を提示する必要もあります。

これらの証明書類を提示できない場合、申請は困難です。

中には、10年以上個人事業主として継続していても「確定申告をしていなかった」とか「申告書類や契約書類は廃棄してしまった」という方もおられます。

このような場合、当事務所のアドバイスとしては、次の通りとなります。

  • 資格または実務経験のある方を雇う
  • ご自身で資格を取得してもらう
  • 10年間分の証明ができるようになるまで申請しない。待つ。

建設業の経営経験が5年(6年)に満たない

経営業務の管理責任者(経管)となるためには、現在(令和2年4月)、建設業の経営経験が5年以上あることを求められます。経営補佐経験の場合は6年以上です。

専技の場合と異なり、「実務経験証明書」という書類を提出する必要はありませんが、専技同様、建設業を受注していたことを証明する書類、即ち契約書、発注書・請書等の提示をする必要があります。

このような場合、当事務所のアドバイスとしては、次の通りとなります。

  • 経営経験のある方に役員に入ってもらう
  • 5年(6年)の経営経験が証明できるまで申請しない。待つ。

ただし、令和2年10月以降、経管の要件が緩和される予定になっています。そういう意味でも経管の要件を満たしていない、あるいは証明できない場合は、「待ってもらう」というのが正しい選択肢になると思います。

社会保険・労働保険に加入していない

建設業許可申請を為すためには、社会保険と労働保険に加入していることを証明する必要があります。即ち、厚生年金保険、健康保険、そして従業員を雇用している場合は雇用保険です。証明書類としては、標準報酬決定通知書、健康保険被保険者証、労働保険料申告書、雇用保険被保険者資格取得届等の写しを提示することになります。

「社会保険・労働保険に加入していない」という事業者様についてできるアドバイスはただ一つです。

 

加入してください。

 

加入手続きをして、証明書類を取得するためには数週間かかります。早く建設業許可を取得したいのであれば、早く加入しておかなければいけません。

財産的基礎がない

建設業許可を取得するためには、請負契約を履行するに足りる財産的基礎または金銭的信用を有していることを求められます。一般建設業許可の場合、次のいずれかに該当することが必要です。

  • 自己資本の額が500万円以上
  • 500万円以上の資金を調達する能力があること
  • 許可申請直前の過去5年間に許可を受けて継続して営業した実績があること

自己資本の額は、申請直前の決算期における貸借対照表で確認します。ここで自己資本の額が500万円以上であることが確認できない場合は、銀行の残高証明書を提示することで要件を満たします。

3つめの項目は、建設業許可の更新時にみられる要件ですね。

 

純資産がマイナスで、現時点で銀行の残高が500万円に満たない事業者も少なくありませんが、そのような事業者であっても、時期によっては500万円を超すときもあります。500万円を超したタイミングで残高証明を取ってもらう必要があります。残高証明は通常、4週間(28日)以内のものを提示しなければならないので、取得後4週間以内に申請できるように、入念に準備しておくことが必要です。

経管が別の会社の取締役を務めている

申請しようとする会社の経営業務の管理責任者(経管)になる予定の役員が、他社の役員を務めている場合があります。

これは別におかしい話ではなく、非常勤の場合もありますし、親会社・子会社で実体的に2社の仕事を兼務しているということも珍しいことではありません。

しかし建設業許可を申請するためには、経管となる人は、当該申請を為す会社に「常勤」していることが必要です。

常勤性は通常、社会保険(厚生年金保険及び健康保険)に加入していることで証明します。即ち提示書類は、経管の健康保険被保険者証、標準報酬決定通知書となります。このような場合、当事務所のアドバイスは次の通りとなります。

  • 建設業許可申請をする会社に社会保険を切り替えてください

専任技術者となる人が以前、他社の専技だった

 

新たに有資格者を迎え入れ、いざ申請をしようとする前に確認しておくことがあります。

専任技術者(専技)が以前、別の会社の専技を務めていたような場合、前職の会社が専技の変更届を出していなければ、建設業許可申請を受け付けてもらうことができません。都道府県は全国的なシステムで、専技の氏名と生年月日を確認しているようです。例え、厚生年金・健康保険と雇用保険に加入していることを証明してもダメです。

このような場合、当事務所からのアドバイスは次の通りとなります。

  • 前職の会社に専技の変更届、または国家資格者の変更届を出すようにお願いしてください。

これはもうお願いするしかありません。それでも対応してもらえない場合は、許可行政庁に報告するしかないですね。

チャレンジ行政書士法人のサービス

当法人ではまず、相談者からのヒアリングを通じて建設業許可を取得できるか否かの判断から行います。

 

当法人が依頼を受ける場合は、基本的に建設業許可を取得することができる見込みがある場合のみです。イチかバチかのような申請をすることはございません。

 

当法人がヒアリングをした上で、建設業許可を取得することができないと判断した場合は、許可を取得するために必要な要件についてコンサルティングさせていただきます。このコンサルに関して費用は不要です。要件を満たした場合に、改めて依頼していただければそれで充分です。

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