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第一種貨物利用運送事業について

 

こんにちは、スタッフHです。

いよいよ本格的に夏がやってきました。

蝉が3日ほど前から鳴きだし、より一層暑さを感じます。

梅雨の中休みは終了し、明日からまた雨予報。

早く梅雨が明けてほしい…と願いつつも、明けた途端の暑さにやられそうで今から怯えています。

とは言え、夏はお祭り・お盆休み・花火大会・川遊び・海水浴など楽しいことがたくさん待っています。

 

よく7月の3連休やお盆休み、遠出することが多いスタッフHですが、高速道路で渋滞にハマった時にトラックの運転手さんを見るたびに「大型連休なんて本当いらないと思ってるんやろなぁ」と元トラック運転手の旦那を横目に言っています。

 

今回当法人にも第一種貨物利用運送事業の登録申請についてのご依頼がございましたので、少し簡単に説明させていただきます!

 

 

第一種貨物利用運送事業登録

■第一種貨物利用運送事業とは・・・

荷主からの依頼を受け、運送事業者(鉄道・航空・船舶・自動車)を委託して貨物輸送を行う事業で、第二種貨物利用運送以外の事業を言います。

 

■第二種貨物利用運送事業とは・・・

荷主からの依頼を受け、運送事業者(鉄道・航空・船舶・自動車)を委託して貨物輸送を行う事業で、鉄道・海運・航空による利用運送と福後して、自動車による集配を行い、荷主から荷受人まで一貫した運送サービスを提供する事業をいいます。

 

@第一種貨物利用運送事業をはじめるには?

国土交通大臣の行う登録を受けなければなりません。

このため事業を始めるに先立ち、必要事項を記載した登録申請書を提出していただくことになります。

ただし、一般貨物自動車運送事業者及び特定貨物自動車運送事業を現に経営する者は、原則この申請を行うことができません。

“事業計画変更認可申請”を行うことになります。

登録の要件

1.事業目的

法人で登録を行う場合には、事業目的に「貨物利用運送事業」という文言の記載が必要となります。

記載がない場合は、登記申請を行い、事業目的の追加をする必要があります。

 

2.設備要件

車両・車庫は不要ですが、使用権限のある営業所、店舗を有していることが必要です。

建築基準法や都市計画法などの他の法律で制限されている物件は使用できません。

賃貸物件の場合は、事業所などの使用目的で賃貸契約を結んでいれば問題ありません。

 

3.財産要件

純資産額が300万円以上を所有していること

新設法人→資本金300万円以上 既存法人→直近の決算書での純資産300万円以上

純資産が300万円に満たない場合は変更登記を行って増資する必要があります。

 

4.人員要件

運行管理者などの資格者の設置は必要ありませんが、個人の場合は代表者が、法人の場合は会社の役員が次の欠格事由に該当する場合は登録ができません。

・1年以上の懲役または禁錮の刑を受け終わってから、または刑の執行を受けることがなくなった日から2年を経過していない

・第一種貨物利用運送事業の登録または第二種貨物利用運送事業の許可の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過していない

・申請前2年以内に貨物利用運送事業に関し不正な行為をした

提出書類

◎事業の計画

 

◎利用する運送を行う実運送事業者又は貨物利用運送事業者との運送に関する契約書(写)

 

◎貨物利用運送事業の用に供する施設(営業所及び貨物の保管体制を必要とする場合にあっては保管施設)に関する事項を記載した書類

・都市計画法等関係法令に抵触しないことの書面(宣誓書)

・施設の使用権限を有することを書する書面(宣誓書)

・基幹保管施設以外の保管施設について、適切な規模、構造及び設備を有するものであることを証する書類(宣誓書)※保管施設を有さない場合は不要

 

◎既存の法人の場合

・定款又は寄付行為及び登記事項証明書

・最近の事業年度における貸借対照表

・役員又は社員の名簿及び履歴書(任意様式)※社員とは出資者などの役員のことを指します

 

◎新設の法人の場合

・定款又は寄付行為の謄本又はこれらの案

(案の場合は、認証後速やかに定款又は寄付行為の謄本を提出)

・ 発起人、社員又は設立者の名簿及び履歴書(任意様式)

・ 株式会社である場合にあっては、株式の引受けの状況及び見込みを記載した書類

 

◎個人の場合は次に掲げる書類

・財産に関する調書(残高証明を添付)

・戸籍抄本

・履歴書

 

◎欠格事由のいずれにも該当しない旨を証する書類(宣誓書)(役員全員分)

許可取得までの標準処理期間

貨物利用運送事業許可は、申請書を提出してから許可証等の交付を受けるまでの標準処理期間として、以下の期間がかかるとされています。

 

第一種貨物利用運送事業:約2〜3ヶ月

第二種貨物利用運送事業:約3〜4ヶ月

 

ただし、上記はあくまでも目安となり、申請に不備があった場合や、申請の混雑状況次第ではさらに期間が伸びる可能性があります。

 

申請準備に約1ヶ月前後はかかるため、ゼロから申請準備をする場合は、トータルで約5ヶ月前後はかかることを想定するようにしましょう。

許可取得に必要となる費用

貨物利用運送事業を始めるには、必ず要件を満たす資金の確保と、登録免許税の納付が必要です。

 

登録免許税は第一種/第二種で納付する税額が異なり、以下の通りです。

引用:貨物利用運送事業についてのQ&A(https://www.mlit.go.jp/common/001179705.pdf)
引用:貨物利用運送事業についてのQ&A(https://www.mlit.go.jp/common/001179705.pdf)

 

以上、第一種貨物利用運送事業の基礎的な知識をご紹介いたしました。

 

チャレンジ行政書士法人では貨物利用運送事業に係る登録・許可の書類の作成や提出代行を承っております。

 

ご検討中の貨物利用運送事業が第一種、第二種のどちらになるのかわからないという事業者様は、ぜひ一度ご相談ください。

 

暑い中、お仕事お疲れ様です!

熱中症・熱射病に気を付けて今日も1日頑張りましょう!